鍼灸整骨院が解説!4月終わりから5月にかけての体の悩み~原因と対策~

不調
こんにちは、いりえです!

暖かい日が続き、だいぶん過ごしやすくなってきましたね。
ですが、これから4月も終わりに近づき始めてゴールデンウィークが目前に迫って来るころ、
過ごしやすい気候になる一方で、この時期特有の体の不調を感じる方も多くなりはじめます。

今回は、当院によく寄せられる4月終わりから5月にかけての体の悩みについて、
その原因と対策を鍼灸整骨院の視点から解説していこうと思います。

この時期に多い体の悩みとは?

では、具体的にどのようなお悩みが多いのでしょうか?

まずは「なんとなく体が重い」「疲れが取れない」といった全身的なだるさを感じる方が増えます。
「だるさ・倦怠感」ということですね。

次に多いのは肩こり・首こりです。これは気候の変化や生活リズムの乱れから、
肩や首の筋肉が緊張しやすくなるためです。

それから頭痛。肩や首のこりからくる緊張型頭痛や、気圧の変化による頭痛も
起こりやすくなります。

腰痛に悩む方も増えます。もともと長時間のデスクワークや移動による負担、急な運動などが原因で
腰痛に悩む方が多いんですが、この時期に悪化する方が出てきます。

それから気温の変化や新生活のストレスなどにより、自律神経のバランスが崩れやすくなります。

そして胃腸の不調に悩む方も多いです。連休中の食生活の乱れやストレスから、
胃もたれや便秘、下痢などの消化器系のトラブルも起こりがちなんです。

これらの悩みの原因

色々とお話をうかがうと、これらの悩みに、いくつかの共通する原因があることに気が付きます。
気づいた原因は以下に列記しますね。

1 気候の変化と寒暖差:春は気温が安定せず、日中と朝晩の寒暖差が大きいため、体がその変化に対応しようとしてエネルギーを消耗し、自律神経も乱れやすくなります。

2 生活環境の変化とストレス:新学期や新生活が始まったばかりの方は、環境の変化による精神的なストレスや肉体的な疲労が蓄積しやすい時期です。

3 長時間のデスクワークや移動:ゴールデンウィーク前の仕事の追い込みや、連休中の移動による長時間の同じ姿勢は、筋肉の緊張や血行不良を引き起こし、肩こりや腰痛の原因となります。

4 運動不足:冬の間に運動不足だった方は、急な運動で体を痛めやすいだけでなく、全身の機能が低下しているため、だるさを感じやすくなります。

5 食生活の乱れ:連休中は外食が増えたり、不規則な時間に食事をしたりすることで、胃腸に負担がかかりやすくなります。

不調の病態生理学的考察

ちょっと難しい言い回しですが、さらに詳しく解説します。

上記1に関することですが、
寒暖差と自律神経系の機能不全について。

急激な気温の変化は、体温調節を担う自律神経系に過度な負担をかけます。
特に、交感神経と副交感神経の切り替えがスムーズに行われなくなると、
血管の収縮・拡張の調節が乱れ、血行不良や倦怠感、頭痛などを引き起こしやすくなります。
また、免疫系の機能低下にも繋がり、感染症のリスクも高まります。

そしてこの時期特有ですが、
生活環境の変化によるホメオスタシスの乱れ。上記2の補足です。
新生活や異動に伴う環境の変化は、精神的なストレスだけでなく、
睡眠リズムや食事時間の不規則化を招き、生体の恒常性(ホメオスタシス)を大きく揺るがします。
これにより、内分泌系のバランスが崩れ、疲労感や気分の落ち込み、
消化器系の不調などが現れやすくなります。

次に筋骨格系のアンバランスと疼痛。上記3の補足です。
長時間の同一姿勢や不慣れな動作は、特定の筋肉に過度な負荷をかけ、筋緊張を引き起こします。
特に、頸部や肩甲帯の筋緊張は、頭痛や眼精疲労の原因となり、腰部の筋緊張は腰痛を引き起こします。
これらの筋緊張は、関節の可動域制限や姿勢不良にも繋がり、更なる不調を招く悪循環を生み出す
可能性があります。

また、上記4の補足として運動不足による代謝機能の低下
運動不足は、筋力低下だけでなく、全身の血流やリンパの流れを滞らせ、
老廃物の蓄積を招きます。これにより、疲労物質が排出されにくくなり、
慢性的なだるさや倦怠感に繋がります。
また、基礎代謝の低下は、体重増加や免疫力低下の原因にもなります。

上記5の補足となります、消化器系の機能低下と栄養吸収不良。ストレスや不規則な食生活は、
胃酸の分泌異常や消化酵素の活性低下を引き起こし、消化不良や栄養吸収不良を招きます。
これにより、全身のエネルギー不足や免疫機能の低下に繋がります。

東洋医学的視点からの考察

東洋医学では、この時期の不調は主に以下の要因が複合的に関与していると考えます。

■風邪(ふうじゃ)の侵襲:「風」は変化を好み、体の表面から侵入しやすい邪気とされます。春は気候が不安定なため、「風邪」が単独で、あるいは寒さ(寒邪)、湿気(湿邪)などと結びついて体内に侵入し、発熱、頭痛、鼻水、関節痛などの症状を引き起こすとされます。

■肝気鬱結(かんきうっけつ):春は五臓の「肝」の働きが活発になる季節ですが、環境の変化や精神的なストレスによって肝の気の巡りが滞ると、「気滞(きたい)」が生じます。これにより、イライラ、憂鬱、肩こり、頭痛、消化不良などの症状が現れると考えられます。

■脾胃虚弱(ひいきょじゃく):胃腸を司る「脾」と「胃」は、ストレスや不規則な食生活によって機能が低下しやすくなります。脾胃の機能が低下すると、全身への栄養供給が滞り、倦怠感、食欲不振、消化不良、下痢などの症状が現れると考えられます。

■気血両虚(きけつりょうきょ):疲労の蓄積や栄養不足などにより、全身のエネルギーである「気」と、全身に栄養を運ぶ「血」が不足した状態です。これにより、だるさ、めまい、動悸、顔面蒼白などの症状が現れると考えられます。

当院での対応

当院では、これらの病態生理学的、東洋医学的な視点を踏まえ、患者様一人ひとりの状態に合わせた
オーダーメイドの施術を行います。

鍼灸治療:経絡やツボを的確に刺激することで、気の巡りを改善し、血流を促進、自律神経のバランスを整えます。
病邪の排除や五臓六腑の機能調整、気血の不足を補うなど、多角的なアプローチが可能です。

整体・骨盤矯正:体の歪みを調整し、筋肉や関節のバランスを整えることで、肩こり、首こり、腰痛の改善を図ります。
正しい姿勢を取り戻すことで、体への負担を軽減することも可能です。

マッサージ・指圧:筋肉の緊張を直接ほぐし、血行を促進することで、疲労回復を助け、痛みを和らげます。
リラックス効果も期待できます。

あと、日常生活での注意点・食事の内容や摂り方についてのアドバイスもしていますし、
必要に応じて、超音波療法や電気療法などの物理療法を併用し、疼痛緩和や組織修復を促進しています。

ご自宅でのセルフケアのポイント

こちらでの対応だけでなく日常的にご自身で対策をしていただければさらに効果があります。
ちなみにご自身でできるポイントとしては

■体温調節の重要性:寒暖差に対応するため、重ね着などでこまめに体温調節を行い、深部体温を一定に保つように心がけましょう。特に、首、手首、足首を温めることが効果的です。

■サーカディアンリズムの維持:毎日同じ時間に起床・就寝し、朝日を浴びることで、体内時計を整え、自律神経系の安定を図りましょう。

■適切な運動と呼吸法:無理のない範囲で有酸素運動やストレッチを行い、全身の血流を促進しましょう。腹式呼吸など、深い呼吸を意識することで、副交感神経を優位にし、リラックス効果を高めることができます。

■腸内環境の整備:発酵食品や食物繊維を積極的に摂取し、腸内細菌のバランスを整えることは、免疫機能の維持や精神安定に繋がります。

■経穴(ツボ)のセルフケア:ご自身の症状に合わせて、専門家から指導を受けた上で、温灸や指圧などで特定のツボを刺激することも有効です。例えば、倦怠感には足三里(そくさんり)、肩こりには肩井(けんせい)などが知られています。
4月終わりから5月にかけての体の不調は、単なる一時的なものとして捉えられがちですが、
背景には様々な病態生理学的、東洋医学的な要因が複雑に絡み合っています。

当院では、専門的な知識と技術をもって、皆様のつらい症状の根本的な改善と、
より健康的な生活のサポートを目指しています。

もし、この時期特有の体の不調でお悩みでしたら、我慢せずに、当院までお気軽にご相談ください。

廿日市の整骨・整体はいりえ鍼灸整骨院へ。慢性的な痛みの緩和だけでなく自律神経の調整も行っています。
肩こり腰痛、自律神経の調整から交通事故の治療まで 廿日市市地御前 いりえ鍼灸整骨院におまかせ



入江院長
「痛みや不調にお悩みの方、ぜひご相談ください」

 ●いりえ鍼灸整骨院・院長 入江 毅

《経歴》
・関西鍼灸短期大学卒業 在学中に鍼師・灸師免許取得
・大阪にて鍼灸整骨院に勤務
・国際東洋医療学院柔道整復学科にて柔道整復師免許取得
・山口市の医療法人内鍼灸整骨院にて院長として約6年間勤務
・広島県内鍼灸整骨院にて4年間勤務
・業界17年の知識と経験をもとに廿日市市地御前に「いりえ鍼灸接骨院」を開院

《資格》 ■鍼灸師 ■柔道整復師(国家資格)