眼精疲労は鍼灸や手技の血流改善で軽減できる

眼精疲労
こんにちは、いりえです。
今回は眼精疲労についてお話します。

眼精疲労は単なる疲れ目とは訳が違います。
眼精疲労は目の使いすぎで目だけでなく体にも悪影響が及んでいる状態です。
なので、まず寝ても完全に回復しません。

眠って回復しているうちは単なる疲れ目(眼疲労)ですが、
頭痛や吐き気、肩こり、首こりやイライラ感などが
付随してくると完全に眼精疲労です。

まずは、目について知ろう

まず、目の仕組みについてざっくりと説明しますね。
まず我々が「目」と称しているものは
「眼球」です。
いわゆる視覚を司る重要な器官で、外界の情報の約80%を
眼球から得ているとされています。

大きさは約24mmで10円玉より少し大きいくらいですね。
そんな小さな器官なのに約100万色もの色を識別でき、
障害物や距離を測るという精巧でスーパーな器官です。

この小さな器官に頼って人間は日々の生活をこなしているんですね。

眼球は角膜・水晶体・虹彩・網膜などで形成されています。
眼球
⚫︎角膜
黒目部分を覆っている厚さ約0.5mmの透明な膜。
光が目の中に入るときは、まずこの角膜から入ってきます。
5層構造をしていて、外側から順に
角膜上皮→ボーマン膜→角膜実質→デスメ膜→角膜内皮
という構造となっている。
角膜上皮は涙で守られていて、傷ついても再生能力がありますが、
角膜内皮は再生能力がありません。

⚫︎水晶体
カメラでいうところのレンズの役割を担っています。
焦点(ピント)の合う位置を調整する役目があり、
近くのものを見るときには厚く、遠くのものを見るときには薄くなります。

⚫︎虹彩
カメラでいえば絞りの役割です。
明るさによって瞳の大きさを調節し、目の中に入る光の量をコントロールします。

⚫︎網膜
カメラでいうとフィルムの働きをします。
目の一番内側にある、厚さ約0.2mmの薄い膜。
光を感じ取り映像に変えます。

我々がものを見る仕組みは、カメラに近い構造といえます。
まず、ものの色・形が光として目の中に入ってきます。そして
角膜・水晶体(カメラのレンズ)のところで屈折し、
網膜上(カメラのフィルム)に光が集まる(=焦点が合う)ことで、
網膜上にはっきりと画像が写し出されます。
その映し出された画像情報が脳に伝達されることで
はっきり見えると感じています。

網膜上に光を集めるためには水晶体がピントを合わせる必要がありますが、
水晶体についている小さな筋肉が水晶体の厚みを変えることで
焦点(ピント)調節を行っています。
焦点調節がうまくいくと網膜上にきちんと光が集まり、画像がはっきりと
映し出されることになります。

この水晶体についている小さな筋肉は毛様体筋と呼ばれています。
毛様体筋が伸縮して水晶体の厚さを変えてピントを調節しています。
そして、網膜に映った画像は、視神経という神経の束を通じて脳に伝わります。

また、目は表面が乾かないよう、まばたきをするたびに涙が出るようになっています。
涙は、角膜や結膜(目の表面の粘膜)に水分や栄養を補給し、目を潤し保護する役割があります。

目を開けている間、常にこのような動きが行われています。
ものを見るという行為はこの動きの連続なんです。

眼精疲労の症状は?

まず、目の症状としては
目が重い、痛い、まぶしい、目がかすむ、乾いた感じがする、充血する、まぶたがピクピクする、まばたきが多くなる など。
全身の症状としては
頭痛、首のこり、肩のこり、イライラ感、吐き気 など。

こうした症状は目を疲れさせる作業環境に原因があります。
目を使う作業を続けることにより目を使い過ぎて毛様体筋が疲れると
自律神経のバランスが崩れるので全身に症状が出る
とされています。

ピントを調節する毛様体筋は自律神経の支配下にあるからなんですね。

眼精疲労の原因

一言で言うと、近くばかりを見すぎることによる毛様体筋の緊張が「眼精疲労」の原因です。
近くを見る時は、レンズとなる水晶体を厚くするために毛様体筋が緊張します。
緊張状態が長時間続くと毛様体筋も疲れてしまうんですね。
例えば、パソコンの画面や書類など、近くの物をじっと見続けると眼球が固定され、
毛様体筋には大きな負担がかかります。

日常的によくある状況だと思います。
この状態が長く続くと、毛様体筋が疲れて慢性疲労が起きてしまいますよね。
なので本来であれば、長時間近くのものを見続けるのではなく、
時に遠くを見ることでレンズを薄くし、毛様体筋を緩ませてやらなくてはならないんです。

こうした目の疲労が高じると、眼精疲労となってしまいます。
眼精疲労はテレビやパソコン、スマートフォンなどの画面を長時間見る、
メガネやコンタクトレンズの不具合、目の病気などで起こりますが、
全身の疾患や精神的なストレスなどが原因になっている場合もあるので注意が必要です。

また、眼精疲労の原因は一つではなく、様々な要因が関連しているケースが多いのも特徴です。

眼精疲労の主な原因としては
・スマホ眼精疲労
目からスマートフォンの画面の距離は約20~30cm。これは目にとって、かつて経験したことがないほどの
至近距離です。さらに寄り目で画面を見続けているため、毛様体筋はずっと緊張を強いられています。
しかも、スマートフォンは画面が小さく見づらいため、画面をのぞき込むような悪姿勢になりがちです。
すると首や肩の筋肉が固縮し、強いコリを引き起こすことも。
また、ブルーライトが角膜にダメージを与えるので目の痛みや目のかわきなどの症状を悪化させてしまいます。

・VDT症候群
パソコンなどのディスプレイ画面を使ったVDT(Visual Display Terminal)作業は
ビジネスマンであれば日々当たり前のようにこなしています。
このVDT作業は、目を酷使するだけでなく首や肩のコリ、腰や背中の痛みなど、
全身に様々な悪影響を及ぼします。
こうしたVDT作業に関連して生じる障害をVDT症候群と言います。
VDT症候群は眼精疲労の大きな原因です。

それ以外にも合わないメガネ、コンタクトレンズ、老眼などの矯正不良や
ドライアイなども眼精疲労の原因です。
また、精神的なストレスも原因になっている場合もあります。

眼精疲労にならないために目の疲れをこまめにケアしよう

ただの疲れ目を眼精疲労にさせないためには目の疲れを放置せず、こまめに疲れを取ることが重要となります。
パソコン作業や、細かい文字を追う作業に集中していると、知らず知らずのうちにまばたきが減るので
目の表面から涙が蒸発し、目が乾燥したり、目の筋肉も疲れてしまいますので意識的に目を休ませることを心がけてください。

例えば目を閉じるだけでも効果があります。1時間の作業につき「1分間目を閉じる」だけでも習慣化すれば、
目にとって最良の養生になります。また、まばたきすることも目の周りの筋肉の刺激となり、目の疲れが回復します。

あと、目を温めるのも良いですね。ホットタオルなどを両眼に当てると、血行が促されて目の疲れが解消されます。
また、温める・冷やす、を繰り返すのも効果的です。
いずれもあまり強く当てないこと、眼球を押さないことがポイントです。

眼精疲労は鍼灸や手技の血流改善で軽減できる

こうした対処をすることで改善するケースはたくさんあります。
ですが、セルフケアではどうにもならない場合、
プロの力を借りることも一つの改善法です。
症状が悪化している人で頭痛や倦怠感、さらには自律神経のバランスを
崩しているような場合は早めに相談されることをお勧めします。

当院では筋肉にアプローチする手技、鍼灸施術、電気温熱療法を行っています。
眼精疲労の施術では、鍼灸施術と手技療法を行うことで目の周囲の血流改善、
三叉神経と顔面神経に刺激を与えることで神経伝達を良くしたり、
晴明(せいめい)と四白(しはく)などのツボの刺激や
目の周りや首・肩・背中の筋肉、関節へのアプローチで筋肉をほぐし、
血流を改善させます。

辛い症状は我慢せず、一度ご相談ください。



入江院長
「痛みや不調にお悩みの方、ぜひご相談ください」

 ●いりえ鍼灸整骨院・院長 入江 毅

《経歴》
・関西鍼灸短期大学卒業 在学中に鍼師・灸師免許取得
・大阪にて鍼灸整骨院に勤務
・国際東洋医療学院柔道整復学科にて柔道整復師免許取得
・山口市の医療法人内鍼灸整骨院にて院長として約6年間勤務
・広島県内鍼灸整骨院にて4年間勤務
・業界17年の知識と経験をもとに廿日市市地御前に「いりえ鍼灸接骨院」を開院

《資格》 ■鍼灸師 ■柔道整復師(国家資格)