肩のケガ〜肩関節の「脱臼」

肩脱臼
こんにちは、いりえです。
今回のテーマは肩のケガ、肩関節の「脱臼」です。

関節の話は以前させていただいたと思いますが、
今回は肩、しかも脱臼についてです。

肩関節って?

肩関節は特に人間の体の中で可動域が大きいですが、安定性の悪い関節です。
骨頂という大きなボール状の部位が関節窩と呼ばれる浅いソケットで構成されていて、
ティーに乗ったゴルフボールになんとなく似ています。
外れやすさがわかりますね。靱帯や腱板、三角筋などが支えてくれなければ、
脆い感じ、危うい感じです。

脱臼って?

脱臼とは、簡単に言うと、関節を形成している骨が本来の位置からずれてしまった状態のことです。
肩が外れた…と言いますよね。まさに外れてるんです。
また、脱臼にも種類があって、骨の関節面が関節から完全に外れた「完全脱臼」と
関節から外れきってはいない「亜脱臼」に分かれます。
さらに言うと、完全脱臼にも種類があって
関節を包んでいる関節包が破れて骨が関節包から外へ外れる「関節包外脱臼」と
関節包の中で脱臼を起こす「関節包内脱臼」に分類されます。

外傷性肩関節脱臼について

外傷性肩関節脱臼（がいしょうせいかたかんせつだっきゅう）って聞いたことありますか?
可動域が大きいわりに不安定で外れやすい肩関節は疾患が原因となっている場合の
脱臼と転倒や衝突による外傷性のものとあります。

疾患が原因と言いましたが、例えば骨髄炎や関節炎、ポリオなどによる神経まひ、脳性まひなどです。
外傷性肩関節脱臼は例えば転倒して腕を伸ばした状態で手をついた時、
スポーツ中に大きく肩を動かした時などに起こりやすいです。

肩に激痛が走り、動かせなくなります。スポーツなどで肩を脱臼したら、
繰り返し脱臼を起こすようになった、という話もあります。
クセになる、といいますか、反復性肩関節脱臼と言われます。
繰り返しやすいのが特徴です。20歳以下で初めて脱臼をしたら、
反復性肩関節脱臼になる確率は80%とも言われています。

スポーツなど、例えば、ラクビーやアメフト、柔道やレスリングなどの
人との接触が多いスポーツでの強い衝撃を受けた場合、
また、交通事故などで強い外力が加わった場合、肩甲骨に連結されていた上腕骨頭が
関節外へ押し出されてしまうと、脱臼となります。

一度脱臼してしまうと関節の構造が脆くなって、つまりストッパーのような構造が壊れてしまい、
さして強くない外力でも簡単に外れやすくなります。
これが反復性肩関節脱臼です。

外傷性肩関節脱臼の症状

外れる方向としては前のほうに外れる前方脱臼と後ろのほうに外れる後方脱臼がありますが、
前方脱臼の方が多いです。脱臼は繰り返すほどどんどん脆く、外れやすくなります。
また、中年以降で脱臼した場合、腱板が断裂してしまうことも多いです。
また、脱臼になった瞬間、外れる音と感覚を感じる人が多いです。
このまま脱臼を整復せずに放置するとその位置のまま、新しい関節ができてしまい
関節運動障害が起きます。これを「陳旧性脱臼」と言います。

外傷性肩関節脱臼の治療

早急に手による整復術を行います。関節を適切な位置に戻すんですよ。
手術などではなく、自然治癒力をうまく引き出す方法です。
これを行うのが柔道整復師です。

患部の場所や状態をさぐりつつ、けん引しながら筋肉の緊張を緩めて
元の状態に戻すのですが、このときに大切なのは、患部の骨や筋肉の状態を確認することです。
ただやみくも引っ張るのではなく脱臼した部分の靭帯や筋の状態、
神経や血管の向きや流れを考えて注意しながら進めます。

整復後は三角巾によりしっかりと固定を行います。全脱臼の半数を占める肩関節脱臼は
整復後の固定期間は最低約2週間。脱臼を引き起こす方向の運動に関しては6～8週間は禁止。
脱臼により損なわれた関節包などが、十分に修復されないうちに動かしてしまうと、
簡単に脱臼を繰り返す状態となってしまうからです。

とにかく十分な固定期間を設け、適切なリハビリテーションを行うこと。
これが脱臼をクセにしないためには重要なポイントです。

怪我をしたら…

骨折・脱臼・捻挫など、いわゆる怪我は軽いものであれば
正しく治療すれば治ります。

まずは固定して安静です。
問題はその状態から少しずつ動かしていく過程を経て、完治へと向かうわけですが、
中途半端なリハビリや治療途中で辞めてしまうと、
後々、不調として悩んでしまうことになります。

しっかりと完治させることが大事です。

スポーツされている方であればなおのこと
しっかりとケアされることをお勧めします。



廿日市の整骨・整体はいりえ鍼灸整骨院へ。慢性的な痛みの緩和だけでなく自律神経の調整も行っています。
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入江院長
「痛みや不調にお悩みの方、ぜひご相談ください」

　●いりえ鍼灸整骨院・院長 入江 毅

《経歴》
・関西鍼灸短期大学卒業 在学中に鍼師・灸師免許取得
・大阪にて鍼灸整骨院に勤務
・国際東洋医療学院柔道整復学科にて柔道整復師免許取得
・山口市の医療法人内鍼灸整骨院にて院長として約6年間勤務
・広島県内鍼灸整骨院にて4年間勤務
・業界17年の知識と経験をもとに廿日市市地御前に「いりえ鍼灸接骨院」を開院

《資格》 ■鍼灸師　■柔道整復師（国家資格）