奥深き鍼灸の世界

鍼灸
こんにちは。いりえです。
今回は鍼灸の世界へ皆さんを誘おうと思います。

鍼灸のことを皆さんはどの程度把握されていますか?

鍼灸はその名のとおり、
「鍼(はり)」と「灸(きゅう)」のことなんですが、
これ、いつもセットのようになっていますが、
それぞれ役割が当然のごとくございます。

治療してて、たまに質問されるんですよね。
「「鍼」と「お灸」って何が違うんですか?」

実際、鍼灸の治療は
基本的な部分で似通っています。
双方とも痛みを感じるところ、いわゆるツボに鍼を刺す、艾をのせる
ね、似てますよね。

でも、深くつっこむと
同じようでちがうんです。
では、どんな風にちがうんでしょうか?

「鍼」と「お灸」の違い

さて、まずは「鍼」から説明します。

鍼にはどんな作用があるかというと
その1、痛み(疼痛)、けいれんなどを緩和・改善する作用
その2、知覚、運動機能の麻痺を回復させる作用
その3、血管を充血させ、血流を調整する作用

次に「お灸」ですが、
その1、赤血球を増やし血流を改善する増血作用
その2、血小板の働きを改善し。治癒を促す止血の作用
その3、白血球を増やし、体を防御する作用

といった感じです。

区別するなら、
鍼は鎮痛作用が強いので急性の疾患に有用で
灸は冷えを伴う症状や慢性的な疾患に対して有用である

というところでしょうか。

また、鍼灸は全ての症状に適応があるわけではありません。
鍼灸施術を行うことで、逆にその症状が悪化するおそれがあるものがあります。
これを「禁忌症」と言います。
主な禁忌症として、
急性感染症、急性虫垂炎、心疾患、悪性腫瘍、肺炎など高熱をはする疾病、血友病、壊血病、紫斑病、破傷風、極度に血圧が高い・低い時…などです。

鍼、お灸についてあれこれ

鍼について
鍼は中国で発生した治療法です。東洋医学と結びついて確立された
現代の鍼治療は数千年を経て、ようやくエビデンスが明らかにされつつあります。

東洋医学の考え方には「気」という思想があります。
これが後の経絡という考え方の基本です。
人体には気(エネルギー)の通り路があるとされ、その路には気が溜まりやすい、あるいは気が漏れやすい、反応が出やすいツボ(経穴)がある。
そして、経絡は体の臓腑、器官と皮膚を結びつけていて、内臓に異常が起きると皮膚(体表)に変化が出る、と。
その変化は特にツボ(経穴)に現れやすい。

例えば、胃の調子が悪い→背中の主に左が張っている。
といった具合ですかね。


異常な反応が出ている部分のツボを刺激すると、内臓の調整もできる、
という事が発見されて、今の鍼治療の確立となっているんです。
身体には361箇所のツボ「経穴」が存在すると言われています。ツボの大きさは一般的に500円玉ほど。その範囲で刺激をすれば、ある程度の効果が見込まれますが、人によって最も有効なポイントは異なります


日本では6世紀頃、中国からもたらされ、日本独自の発展を遂げてきました。
変化が大きくあったのが江戸時代。
鍼管という管の中に鍼を入れて打ち込む管鍼法という方法が生まれたんです。
皮膚を刺す痛みが少なく初心者でも鍼を刺せるという画期的な方法でした。
また、日本の技術で髪の毛くらいの細さの鍼も考案されます。
こうして、改良を重ねて発展してきたのが今の鍼治療です。

鍼は数千年にわたる膨大な臨床経験に裏付けされたものです。


鍼の刺激が神経系、内分泌系、免疫系などに作用し血流改善、内臓機能の調整、鎮痛作用、免疫力の向上など、多くの効果があることがわかっています。

お灸について

お灸は、二千年以上前に古代中国の北部地方で発祥したとされています。が、古代インドやチベットが起源とする説もあります。日本に伝わったのは6世紀頃。弘法大師・空海が中国(唐)から持ち帰ったとも言われています。
やはり鍼と同様、江戸時代に大きなブームが起こっています。
当時は「足三里」というツボにお灸をして旅をすることが一般的だったようです。

お灸で使う艾は、乾燥させたヨモギの葉を精製して作られます。ヨモギには薬効成分(健胃、利尿、解熱、止血等)が多々含まれており、草餅にして食べたり、煎じて飲んだり、お風呂に入れたりと、実に昔から使用されてきました。なじみ深いですね。
お灸により免疫機能、代謝機能が高まり、病気になりにくい身体を作ることが周知されています。副作用も少なく、冷え症や月経痛、不妊症などの婦人科系の疾患にも効果的です。
身体の芯から温めじっくり治す、予防医学としての期待も高まりつつある現代にもってこいの治療法だと思います。

“未病”を治す

西洋医学は科学的な方法で症状にアプローチしますが、
東洋医学である鍼灸は全体的なバランスから治療をしていきます。
これがいわゆる「未病」を治療する、ということにつながります。

こうした特性というか得意な鍼灸は
予防医学として最適だと思います。

なんとなくしんどい、だるい、しんどい…。
レントゲンにも現れない…
西洋医学では視覚化できないとアプローチできませんが、
東洋医学ではアプローチできます。

まだ、発症していない、する一歩手前の未病段階での適切な治療が
今後の高齢化社会における鍼灸の可能性を大きく広げると思っています。

予防医学としての鍼灸の確立…
楽しみです。


廿日市の整骨・整体はいりえ鍼灸整骨院へ。慢性的な痛みの緩和だけでなく自律神経の調整も行っています。
肩こり腰痛、自律神経の調整から交通事故の治療まで 廿日市市地御前 いりえ鍼灸整骨院におまかせを!




入江院長
「痛みや不調にお悩みの方、ぜひご相談ください」

 ●いりえ鍼灸整骨院・院長 入江 毅

《経歴》
・関西鍼灸短期大学卒業 在学中に鍼師・灸師免許取得
・大阪にて鍼灸整骨院に勤務
・国際東洋医療学院柔道整復学科にて柔道整復師免許取得
・山口市の医療法人内鍼灸整骨院にて院長として約6年間勤務
・広島県内鍼灸整骨院にて4年間勤務
・業界17年の知識と経験をもとに廿日市市地御前に「いりえ鍼灸接骨院」を開院

《資格》 ■鍼灸師 ■柔道整復師(国家資格)