低気圧による不調に対処しよう

低気圧
こんにちは、いりえです。今回は気圧と不調についてのお話です。
そろそろ梅雨時期がやってきます。
梅雨時期には特に頭痛やめまい、眠気、そのほか諸々の体調不良に悩まされる、
という方は低気圧が関係しているかもしれません。
低気圧による体調不良についての対処についてを解説します。

気圧と体の関係性って?

そもそもの話、気圧ってなんでしょう?
学生のとき習ったかもしれませんが、
なんとなくこんなこと、という認識はあっても
明確に説明できないかもしれませんね。

気圧というのは地球上の大気が地表にかける力、言い換えれば
大気の重さですね。
よく台風などで聞くヘクトパスカルというのが単位です。

気圧というのは通常
1平方センチメートル当たり約1キログラム重に相当するとされています。
が、天気や標高などによって変化します。
一定ではないんですね。
一例を挙げましょう。

高い山の上だと空気が薄いので気圧は当然下がります。
また、雨雲が発生するような上昇気流が生じている場所だと
気圧は下がります。

この気圧が下がっていると体にどんな影響を与えるのかというと、
体が膨らむ方向に力が働くことになります。

この言い方だと分かりづらいですから、
もっと詳しくいうと

気圧は空気の重さなので
低気圧の時は体に対する空気の圧力が少なくなる、弱くなるという状態です。
外から弱い力でしか押されないので
体内の血管は膨張します。

この時、通常は自律神経が作用して血管を収縮させて
無闇に膨張しないように調節してくれます。
気圧が高い場合は逆に血管を膨張させて血流を促してくれるんです。

この血管を収縮してくれるのが交感神経で
膨張させるのが副交感神経です。

ただし、自律神経がいろんな理由で乱れやすい人、乱れてしまっている人も
いるわけで、そんな人は気圧の変化に自律神経が対応できず
不調を引き起こしてしまう
ということになります。

では次に気圧の変化が人体にどんな影響を与えるのか
具体的な事例を挙げていきましょう。

気圧が体に影響を与える様々なケース

睡眠時無呼吸症候群ってご存知ですか?
睡眠中に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりして
体の低酸素状態が発生する病気です。
睡眠時無呼吸症候群は低気圧になればなるほど
悪化するというデータがあります。

要するに睡眠の質が悪くなるということです。
そうなると日中のパフォーマンス低下は当然です。
低気圧の日は血管を収縮させる副交感神経が優位になるので
体がリラックス状態になり、普段活動している時間帯でも眠気を感じる場合があります。

低気圧は平衡感覚を司る「内耳」にも影響を及ぼし、
メニエール病などの「めまい」や「耳鳴り」の症状を悪化させやすいとされています。
メニエール病は内耳のリンパ浮腫によるものなので
むくみやすくなる低気圧で症状が出やすくなるというのは理論として当てはまります。
気圧は頭痛に対して深い関連があります。
気象病とも言われる症状の一つに頭痛が挙げられます。
片頭痛患者の頭痛発作は気圧低下で起こしやすく、
大気圧が標準気圧に対して 6 ~ 10 hPa 低下した時に最も頻繁に発生しています。
実に片頭痛患者のおよそ70%が発作を起こしているということはかなり関連が深いですよね。

この時、体に起きていることを説明すると
まず、気圧が低下すると脳血管が膨張するので
神経伝達物質の1つである「セロトニン」が放出されます。
すると血中のセロトニン濃度が上昇し、自動的に血管収縮が過度に促進され、
目がチカチカする、という片頭痛特有の前兆が出現します。
そして、セロトニンの一時的な上昇の後、急速に減少すると
脳血管が即時拡張するという状況になるため、片頭痛が起きてしまう、
ということになります。
低気圧は喘息発作が強くなる傾向があります。
1030hPaを基準値として、低気圧になればなるほど喘息による入院率が高くなるという
データもあり、疫学調査においても
梅雨時期や秋に喘息の発作が多くなったり、症状が強くなったりするようです。
心臓への持病を持っている方も低気圧の時に強く発作がでやすいとされています。
もともと高血圧の方の場合、雨の日の体調不良を訴えている場合は
脳卒中・心筋梗塞・肺塞栓などの合併症が懸念されます。
アメリカの気圧と自殺率についての論文によると
低気圧になるとうつ症状が悪化し、自殺する人が増えてくることが明らかになっています。
これによると気圧が100hPa低下すると、自殺率は100,000人あたり4.9人増加しているとの報告があります。
なのでうつ症状がある場合、天気が悪い、台風の時期は気をつけて然るべきです。

低気圧による不調に対処する

まず、よく対処法とされているのが
耳をマッサージして血流を促す方法です。
耳の奥にある内耳には気圧の変化を感じ取るセンサーの役割があるので
内耳の血流を良くするマッサージをすることが効果的である、ということです。

両耳を軽くつまんで上下左右に引っ張ったり回したり、ゆっくり耳と
耳の周囲を揉みほぐすようにして血行を促すと効果的。
また、耳を温めるのも良いでしょう。

ただし、根本的な改善は生活習慣の見直しが不可欠でしょう。
自律神経が正常に働くためには
日々の生活が重要だからです。

本来は日の出とともに目覚め、日が沈むと眠るという
原始の暮らしが自律神経には良いのですが、
現代ではなかなかそうもいきません。

なのでできるだけ自律神経を整えるようにすることが
大事なのです。

自律神経を整える生活については次回に説明するとして

なかなか整えることが難しい場合は
鍼灸治療なども視野に入れてみてください。
鍼灸は神経系に強いので
単なるマッサージよりも効果に期待できます。

また、湿度が高い梅雨時期であれば
体内の水分を排出するカリウムを含む食品を食べるようにすると
効果が出やすいでしょう。

東洋医学では体に必要以上の水分が溜まると不調を起こすとされています。
これを「水毒」や、体に湿気が滞る「水滞」の状態と言うのですが、
体質によっては湿度が上昇したときにめまいや倦怠感、むくみ、頭痛、
関節痛、胃腸症状などが悪化しやすい傾向があるんです。

こうした天気や気圧による不調は
なかなか周囲には理解されづらい不調です。
理解されにくいがゆえに我慢し、精神的な苦痛を抱える人も多いでしょう。
一人で悩まず、周囲へ相談したり、
当院にような鍼灸治療を行えるところに相談するなど
対処することも一つの解決策といえます。

廿日市の整骨・整体はいりえ鍼灸整骨院へ。慢性的な痛みの緩和だけでなく自律神経の調整も行っています。
肩こり腰痛、自律神経の調整から交通事故の治療まで 廿日市市地御前 いりえ鍼灸整骨院におまかせ



入江院長
「痛みや不調にお悩みの方、ぜひご相談ください」

 ●いりえ鍼灸整骨院・院長 入江 毅

《経歴》
・関西鍼灸短期大学卒業 在学中に鍼師・灸師免許取得
・大阪にて鍼灸整骨院に勤務
・国際東洋医療学院柔道整復学科にて柔道整復師免許取得
・山口市の医療法人内鍼灸整骨院にて院長として約6年間勤務
・広島県内鍼灸整骨院にて4年間勤務
・業界17年の知識と経験をもとに廿日市市地御前に「いりえ鍼灸接骨院」を開院

《資格》 ■鍼灸師 ■柔道整復師(国家資格)