腕がしびれる、重だるい。肩こりとの関係性

たかが肩こりと侮るなかれ。
肩の筋肉が凝っている状態でとどまればいいのですが、
肩の筋肉は首や背中にもつながっているので肩こりは
様々な症状を引き起こします。

こうした肩こりが原因となる諸症状を総括して「肩こり症候群」と呼びます。

肩こりがひどくなると頭や首筋も凝ります。
また、胸・背中まで凝ります。

したがって
・頭が重い
・頭が痛い
・首筋が重い
・めまい
・瞼が重い
・目の奥の痛み
・胸が圧迫されたように感じる
・動悸、息切れ
・体のだるさ

などなど様々な不快感が発生します。

こうした肩こり症候群は
名前の冠に「肩こり」と入ってはいますが、
肩だけでなく、首や背中にも異常が出ているケースが多いです。

肩と首、そして背中はセットにして考えるべきです。
肩・首は物理的に筋肉でつながってます。また、肩甲骨周りもポイントです。
なので、肩・首・肩甲骨周りは一体となっていると考えます。

また、首からでた神経は血管や骨、筋肉の間を通って太い神経の束となって腕につながっていきますので
腕のしびれや重だるさを引き起こす要因である可能性はあります。

こうした神経に関わる障害の原因に
筋肉が固まっていること、凝りが挙げられます。

体は部分部分が単独で機能しているように見えても
前述のように内部・または表層でもつながっていますので
肩こりだからといって侮れないのです。

日本人の骨格によるところが大きいのですが、
欧米人に比べ、日本人の骨格が華奢にできているので
肩こりは日本人の多くを悩ませています。

最近では10代の若者でも肩こりに悩まされているといいます。
ただ、一番多いのは30歳〜50歳代の女性です。

60歳以降ももちろんいらっしゃいますが、
60歳以降はどちらかというと、腰や膝の問題が多いですね。

むしろ加齢に伴って、首の変形が固定化され動きに制限が出ることで
頚椎が安定するため肩こりが軽減されると言われています。

さて、次に肩こりと肩甲骨の話ですが、
肩こりは、僧帽筋や肩甲挙筋、菱形筋、項部筋群の筋緊張（こり）が
原因となっておきます。

背部には神経の枝が走行していますがこれは頚髄から出ています。
こうした神経が筋肉の中を浅く走っている箇所では、
筋肉のこりによって神経が圧迫されるようになってしまいます。

そもそも肩の仕組みは
主に鎖骨、上腕骨、肩甲骨で構成されています。
そして、肩甲骨は背中の上の方にある逆三角形の平らな骨で、
この肩甲骨と二の腕の上腕骨から成る肩甲上腕関節 は
一般に「肩関節」といわれています。

肩を形成している3種の骨の周りにある筋肉は
覆い被さるように「三角筋」と「僧帽筋」があります。
そしてその下の肩甲骨にはたくさんの筋肉があります。
一般的に肩を揉むという動作で触る筋肉は「僧帽筋」です。
腕の可動の関係上、肩甲骨につながっている筋肉はとてもたくさんあります。
となると、肩甲骨を動かすと肩周りの血行が格段に上がるということです。

肩甲骨のストレッチが肩こりに効くというのは
あながち間違いではないということですね。

肩こりが原因となるしびれや重だるさを解消するには
首こりの改善が必須です。

腕がしびれると言う患者さんの原因で最も多いのが
肩こりと同時に首こりを発生させています。
あくまで私の経験においてですが。

前述のように首が凝ると
神経を直接圧迫したり、血流が悪くなるので
痺れや重だるくなってしまうんです。

当院においては
腕のしびれの治療に入る前に原因の特定をすることから始めます。
まずは問診と触診。
もちろん、原因の特定は仮特定となる場合がありますが。

原因が「胸郭出口症候群」なのか、「頸椎症性神経根症」なのか、
それとも「首肩の強張り・凝り」なのかなどを確認しつつ施術に入ります。

この時点で、おそらくこれが原因だろうと言う予測は立てています。
そしてそれに伴って施術を施します。

電気治療はもちろん、指圧による施術、
鍼灸治療など方法は様々です。

これは患者さんの症状、つまり筋肉や神経系、普段の生活や仕事内容など
様々なことを元とした改善プログラムです。

なのでオリジナルな施術となります。

特に、首は繊細な部位なので
きちんとした施術をしないと危険部位でもあります。

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