野球肩って何?原因や予防について解説します

野球肩

こんにちは、いりえです。
今日は肩の痛み、野球肩です。野球肩って何かと問うと、
「野球している人が引き起こす肩のケガ」って答えが返ってきますが、
野球はもちろん、テニスプレーヤーやバレーボールをしている人も
引き起こすんです。

肩や腕を大きく回すような運動、スポーツプレーヤーが発症しやすいです。

今回はそんな野球肩についてのお話です。

野球肩って何?野球肩を発症する原因は?

野球肩は野球のスローイング動作などのような
肩を大きく回す動作が引き金となって肩に痛みを生じさせることを言います。
肩の関節にくっついている腱、筋、骨の損傷ですので
野球だけではなくいろんなスポーツプレーヤーを悩ませています。

痛みは主に肩の前方、後方、上腕のいずれかに出ます。
肩を上げる時に痛みが出たり、投球した時、投球した後に痛んだり、
また肩が上げられないといった可動域の減少が症状として出てきます。


原因としては使いすぎ、いわゆるオーバーユーズです。
かなりの負荷が肩にかかるせいで発症します。
繰り返し投球したり、テニスでも繰り返しラケットを振ったり
スマッシュしたり…。

ただ、投球やスマッシュなどは下半身や体幹、上半身の一連の動きによって成り立っています。
なので体幹や股関節の柔軟性がなかったり、肩周辺、関節の筋力不足、
投球フォームが体に負荷を強いている状態だったり、根本には色んな要因が絡んでいると言えます。

野球肩の種類

野球肩には色んな種類があります。
そもそもの原因や損傷部がどこかによって怪我の名称
が変わります。

なので、特に発症頻度が高い症状についてお話ししましょう。

インピンジメント症候群

もっとも発症率が高いのがインピンジメント症候群と呼ばれるものです。

このインピンジメント症候群は
肩を使うという動作は、都度、肩峰や肩関節の靭帯が上腕骨の上部に衝突している状態です。
スローイングやサーブを繰り返すと、その衝突が関節の内部に炎症を起こさせます。
その炎症が肩の痛みとなって現れるようになります。
これが野球肩を発症したということです。

インピンジメント症候群は腕を上げていくと90度のあたりで痛み、違和感を感じ、それ以上腕を上げられなくなります

腱板損傷

腱板とは、肩にある棘上筋・棘下筋・小円筋・肩甲下筋の4つの筋肉、筋の総称のこと。
腕を上げたり、回転させる時にかなり重要な役割を担っています。
投球やサーブ、スマッシュなど腕を大きく振るスポーツではよく使う筋肉です。
肩関節
ここで過剰に負荷がかかると腱板と上腕骨をつないでいる腱が骨から剥離したり、
破れたりするなどの損傷が起き、その状態を腱板損傷と言います。
肩を上げる際に強い痛みが出ますが、眠れないほどの痛みを発症することもあります。

リトルリーグショルダー(上腕骨骨端線離開)

リトルリーグショルダーは、その名の通り子どもに起こります。
成長期の子どもに起こりやすく、特に野球の投球動作などによって
かなり大きい負荷が肩や肘にかかり、結果的に発症します。

野球の投球動作は他のスポーツと比べ負荷がかなりかかります

子どもの骨の端っこあたりには成長線と呼ばれる軟骨組織があります。
こうした細胞が密集している成長線は強度も弱く損傷しやすい箇所です。
この成長線が投球などの負荷が極端にかかりやすい動作を繰り返し行うことで損傷してしまいます。
上腕骨の肩の部分の成長軟骨(骨端線)の離開(骨端線離開)が起こって痛みが発症します。
投球時、投球後、腕を捻った時に痛みを感じます

骨端線離開にはタイプがあり、どのくらい軟骨が傷んでいるかによって、
復帰の時期が変わります。

成長線が外側だけ開いているタイプや成長線全体が開いているタイプは
骨が完全に治るのを待たず、肩を押したり、ボールを投げたりした際に痛みがなくなり、
正しい投球フォームが身についたら少しずつ復帰します。
大体平均して3〜4週で投球を開始、2ヶ月〜3ヶ月で完全に復帰します。
ただ、骨が完全に治癒するには3ヶ月〜半年かかります。

成長線から上の骨がずれているタイプは骨が治ってから、
正しいフォームが身についた上で徐々に復帰します。
最低でも2ヶ月は投球は禁止です。完全に復帰するには3ヶ月〜半年かかります。

ルーズショルダー(肩関節不安定症)

ルーズショルダーは、生まれつき肩関節が緩く、可動域が広すぎる人が起こしやすいスポーツ障害です。
発症者は肩関節の動きを制限している靭帯や関節包(関節を囲んでいる組織)が先天的に緩い状態にあります。
そんな方が野球やテニスなどで肩を使いすぎたら肩周りの組織を損傷させてしまいます。

症状が発症する方の一例として野球の投球動作、テニスのサーブ、バレーのアタック、
水泳のクロールなどオーバーハンドスポーツをする方が多いです。
また、脱臼の既往歴がある方は関節唇といった肩関節の安定に重要な軟部組織を
損傷してしまうことが多いため脱臼由来のルーズショルダーを引き起こす場合があります。
完全に肩の関節が外れていなくても、何となく「肩が緩い」という方や、
頻繁に肩の脱臼を起こす方はルーズショルダーである可能性が高いので要注意。

ルーズショルダーになってしまうと、些細な運動や行動でも肩に小さな痛みやうずきを感じ、
違和感が続きます。

肩甲上神経損傷

肩甲上神経とは首の付け根あたりから肩まで走っている末梢神経のこと。
棘上筋と棘下筋の動きを支配していて、腕を上げる際に重要な働きをします。
この神経は、投球直後のフォロースルーの際に、圧迫されたり引っ張られたります。
動作を繰り返すことで大きな負荷がかかり、損傷を起こしてしまうことを
肩甲上神経損傷と言います。

肩の後方や外側に痛みを感じる、そして強い疲労感が現れます。


肩関節は、さまざまな腱や筋、軟骨や骨によって構成されているので、
非常に複雑な組織となっていますので
前述の5種類の症状でも原因となる場所が異なります。

野球肩の治療と予防

治療は保存療法が基本です。
まず、痛みを取り除き、関節や腱に起きている炎症を抑えます。高周波を当てて温めたり、
アイシングやホットパックを使って改善を促します。
それと同時にリハビリも行う感じです。
発症が不自然なフォームやインナーマッスルの筋力不足のせいもあるので。

また、軟骨の炎症を抑え、破壊を防ぐヒアルロン酸を肩関節に注射する肩関節注射もあります。

野球肩の場合、3〜6ヶ月程度は、まずは保存療法での改善を目指しますが
物理療法やフォームの改善、インナーマッスルの筋力強化などを行っても、
症状に改善が見られない場合は、手術療法となります。

肩峰が引っかかっている場合、骨を切ることによって圧を取り除くのが肩峰骨切除手術。
関節内の壊死した組織を取り除くのがデブリードマンです。
主に、インピンジメント症候群の際に行われます。


当院では、症状がどこからきているのか全身を見立て、マイナスな働きをしている部分に
手技療法を加えていき、全身を調整し、改善させていきます。
肩以外の筋力や柔軟性が不足していることも、野球肩の原因となりますので
体幹や股関節のストレッチを行って柔軟性を高めたり、インナーマッスルを強化することも大事です。

とにかく野球肩の発症は、肩のオーバーユースが一番の原因なので予防法としては、
肩に負荷をかけすぎないこと、です。また、投げすぎや連投を避けることも重要ですが、
同時に投球練習後のケアをしっかりと行うことも大切です。

酷使しないのが一番ですが、中々難しいと思いますので
メンテナンスがかなり重要となります。

メンテナンスと筋力の強化が発症させないポイントと言えます。


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入江院長
「痛みや不調にお悩みの方、ぜひご相談ください」

 ●いりえ鍼灸整骨院・院長 入江 毅

《経歴》
・関西鍼灸短期大学卒業 在学中に鍼師・灸師免許取得
・大阪にて鍼灸整骨院に勤務
・国際東洋医療学院柔道整復学科にて柔道整復師免許取得
・山口市の医療法人内鍼灸整骨院にて院長として約6年間勤務
・広島県内鍼灸整骨院にて4年間勤務
・業界17年の知識と経験をもとに廿日市市地御前に「いりえ鍼灸接骨院」を開院

《資格》 ■鍼灸師 ■柔道整復師(国家資格)