坐骨神経痛は病名ではありません。
坐骨神経の圧迫により引き起こされる症状そのものを指す言葉です。
坐骨神経は体の中で最も太く、かつ長い末梢神経です。
腰から太もも、ふくらはぎを経由してつま先までのびています。
なので症状としては、腰からお尻、太ももの裏側がびりびりしたり痛みがでたりします。
また、ふくらはぎの方まで症状がでることもあります。
坐骨神経痛は原因が特定される場合があります。
その時は症状のひとつとして扱われるんです。
その特定の原因として
1.「腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)」
中高年になるにつれて発症しやすくなるのが腰部脊柱管狭窄症です。
脊柱管というのは、背骨(脊椎)のなかにある神経の通り道のことで、加齢にともない脊柱にある椎間板や
椎間関節、靭帯が老化し変形していきます。すると脊柱管が圧迫されて神経を刺激するようになります。そうなると痛みやしびれがでてくるようになります。
腰部脊柱管狭窄症についての詳しい話しは後日行います。
2.「腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニア」
こちらは本当によく聞きますね。
坐骨神経痛の原因として多く見られるのが腰部椎間板ヘルニアです。
椎間板は背骨の骨と骨の間にあるクッションの役割を担うものです。これが何かしらの
原因で潰れて飛び出すことで神経を刺激し、痛みを引き起こします。
こちらも後日詳しくお話しします。
これらが原因となる場合は腰部脊柱管狭窄症や腰椎椎間板ヘルニアが病名となります。
坐骨神経痛は症状ということになります。
いずれにしても腰椎椎間板ヘルニアは若年層でも十分発症するケースがありますが、
どちらも中高年にさしかかると、誰にでも起こる可能性が高くなります。
なのでお尻から太モモにかけてしびれる…というのは早めに対応しましょう。
病が隠れている場合があります。
また、そのほかの原因としては
ギックリ腰(急性腰痛)、梨状筋症候群、脊椎すべり症、脊椎腫瘍などの病気の可能性もあります。
それ以外では同じ体勢を長時間とっている、同じ動作を繰り返し行っている場合は腰や臀部の筋肉に負荷がかかります。これが負担となっている場合もあります。
必ずしも病気が原因というわけでもないんですね。
とくに病気が原因ではない場合は
どこに原因があるのか究明しなくてはなりません。
神経を圧迫している箇所がどこなのか、です。
それを特定してその箇所に施術を行うことで
早期改善を目指します。